迷走オヤジの独り言

迷走中のおっさんの独り言です

不滅のあなたへ(1~5巻)

今年1発目に読んだのは、

☆書籍名:不滅のあなたへ 1巻~5巻 おススメ☆彡

☆著 者:大今良時

☆出版社:講談社・マガジンKC

☆感 想

 この作者の「聲の形」は読んだことがあって、障碍者に対して真摯に向かい合ってかかれている作品だな、と感銘をうけたことがありました。他にどんな作品をかいているのか、少年誌を読んでいないこともあって新作のことなど全く知りませんでした。

 たまたま本屋に寄った時に目に留まり、Amazonでひとそろえ購入してしまいました。以下、ネタバレしないように書いていきます。

 

 不思議な「球(きゅう)」の物語として始まります。物体の形状、記憶を受け継いでいくなかで、出会った者、物との交流が描かれます。無垢の存在が知識を得ることで自我が芽生え、感情と思考を育んでいくのを中心に、交流し、感銘を受けた者が生を全うした時、想いを受け継ぐ。

 

 時代背景は、現代よりもちょっと昔、中世のような雰囲気ですが、その中にも壮大なSFチックな世界観を容赦なく叩き込んできます。ですが、最初はしずかに、かたりかけるように、一人の少年をもってじっくりと導入していく描写は、いやおうなしに感情移入してしまい、没入。

 

 「人は二度死ぬんだよ。一度目は肉体の死。二度目は皆の記憶から消えた時」たしか、永六輔さんの言葉だったと思います。『不滅のあなたへ』を読んでいくと、この言葉を思い出しました。主人公フシが記憶を紡いでいく中で、途中から現れる「ノッカー」によって記憶を奪われると、そのものを忘れてしまう。関係を持ち、記憶を受け継いだことを、記憶を失うことでそのもの(者・物)自身を忘れてしまう描写は、感慨深いものがありました。

 

 主人公とかかわることで、「死亡フラグ」が立ってしまうのは作品の特性上しかたがないことなのかもしれません。それでも、2巻、4巻は登場人物に感情移入しすぎていたせいか、読み進めるのを止めてしまいました。若干、かかわった人物が亡くなる時の描写に、死に慣れ始めた?と思うところもありますが、今後どのような展開となっていくのかが非常に楽しみな作品です。

 

 正直、泣きますよ。登場人物が死ぬことで涙を誘う作品って、ちょっとどうかなーって感じですが、わかっていても作品に引き込まれる。まじでもうええやん、そっとしといてよ、って思うんですけどね。

 

 

不滅のあなたへ(1) (週刊少年マガジンコミックス)

不滅のあなたへ(2) (週刊少年マガジンコミックス)

不滅のあなたへ(3) (週刊少年マガジンコミックス)

不滅のあなたへ(4) (週刊少年マガジンコミックス)

不滅のあなたへ(5) (週刊少年マガジンコミックス)

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