公認心理師を目指したわけ(その3・終)
しばらくして、スーパーバイザーの先生から「心理系の国家資格が創設される」と説明されました。そうこうしているうちに、法案が通過し、「公認心理師」誕生となりました。受験資格などはまだ発表されておらず、みな手探りの状態で情報収集していました。私は「この資格を目指せるなら目指してみよう」と考えました。
ここで、私は体調を崩ししばらく入院していました。
その間に、次々と受験資格などが発表されました。
私がそのことに気づいたのは、法定科目の読み替え案内書が大学から届いて初めて知りました。
しかも、私が選択した科目の中で、唯一落とした「犯罪心理学」さえ取得していれば受験資格があったのです。この時私は「科目等履修生で追加取得すればいい」とのんきに考えていたのですが、それを打ち消す一文が。
【未取得の単位を科目等履修生等で追加取得することは認められない】
ちょっと凹みましたが、現在心理支援職に就いている【現任者】ルートがあることに気が付きました。いろいろ調べた結果、組織内に相談員として5年以上補職されていて、職場内心理支援センターのように組織として体制が確立していれば、受験資格がある、と。また、部外施設での相談援助もボランティアであっても勤務期間として認められる、とありました。
実際に試験申し込みの時まで、これが通るかどうかは不明ですが、これにかけてみようと思いました。
ところが。現任者コースには、【現任者講習】を受けなければならない、とあるではありませんか。私が気づいた時点では、すでに申し込みは締め切っており、実施4団体すべて満席の状態。今年の受験はもう無理だ、と思い始めました。
それでも満席締め切りから1カ月。毎日ホームページを見ては【満席】の表示を見てがっかりし、【満席】が【受付終了】に変わってはため息を続けていました。もういいや、とあきらめて覗くことすらやめました。
2週間ほどたったある日、弟と晩御飯を食べていて公認心理師の話になりました。調べてみると弟も現任者として受験資格があり、受けれるなら受けてみたい、という事になりました。
そこで、試しに現任者講習の受付サイトを見てみました。
一つ目、二つ目、三つ目、とすべて受付終了となっており、「また来年やね」と諦め半分で四つ目のサイトをクリックしました。そこには。
【キャンセルあり。追加受付開始。先着順】
の文字が。これにはおどろき、慌ててすぐに2名分の申し込みをし、急いで代金を決済し申し込みを完了させました。
実施団体との何回かのやり取りのあと、とうとう講習会の受講決定となりました。
こうして、私が【公認心理師】を目指す日々が始まったのです。