クワイエット・プレイス
主演 ジョン・クラシンスキー
公開年 2018年
監督 ジョン・クラシンスキー
おススメ ★★★★☆
あらすじ
音に反応して襲撃してくる何かによって、人類は滅亡の危機にさらされていた。リー(ジョン・クラシンスキー)とエヴリン(エミリー・ブラント)の夫婦は、聴覚障害の娘ら3人の子供と決して音を立てないというルールを固く守ることで生き延びていた。手話を用い、裸足で歩くなどして、静寂を保ちながら暮らしていたが、エヴリンの胎内には新しい命が宿っていた。クワイエット・プレイス (2018) - シネマトゥデイ
感想
いくつかツッコミしながらも、面白かったです。見終わった後の満足感もひとしお。
「IT~”それ”が見えたら終わり」を超えた2018年大ヒットホラー
というキャッチコピーなのですが。これについては、ホラー・・・?と。この作品がホラーなら、エイリアンシリーズもホラーで、あれもホラーこれもホラー・・・
けっしてエイリアン要素がこの作品を貶めているのではなく、エイリアン要素があったからこその家族愛表現、といえるのではないかと思います。このエイリアン要素がホラーの部類に入るのか入らないのか、というのであれば、入らないんじゃないかなぁと思ったり。脅かす場面はありましたけど、それはそれで観客の集中力を再起させるいいスイッチ効果かな、と思いました。
500日弱の期間のうち、たった3日を見せることでだらだらと話を伸ばすわけでもなく、わかりやすくきっちりとまとめ切っています。見ていて「飽きる」ということがありませんでした。
肝心のストーリーについては、最初から伏線を引いていき回収しきって終わり、という満足度の高いものでした。特に、難聴の長女役の演技が本当に見事で、感情移入しやすく心の揺れや動きを追体験できるほどでした。すばらしかった。
いくつか難点があるとすれば、ホラー映画でも、「心理的に怖いホラー」と、「視覚的に痛いホラー」はやっぱり分けるべきだと思う。この映画でもエイリアンが突然とびかかったりする「驚かし」からの心理的効果が結構使われていますが、途中に出てくる「人体が傷つけられる」見ていて痛い描写、は、その後の展開に必要だったかもしれませんが、本当にそれを使う必要があったのか、と思ってしまう場面でした。
また、ネタバレになるので伏せますが、家族を守るためにとった行動は、あの場面をみているとあれとあれを使えばあれができるのに、とか、あの選択以外に方法があるだろ、と画面のなかでのツッコミができてしまったので、もう少しうまくやれたんじゃないかな、と思ってしまいました。痛し歯がゆし、というところでしょうか。
次回作もあるということですが、どのようにここからどうつなげていくのでしょうか。シナリオや設定が秀逸だった今作を上回ることができるのか、続編の展開に期待したいと思います。公開されたら見に行きますよ。