アウト&アウト
主演 遠藤憲一
公開年 2018年
監督 きうちかずひろ
おススメ ★★★★☆
あらすじ
元ヤクザの矢能(遠藤憲一)は、小学2年生の少女・栞と二人で探偵事務所を営んでいた。ある日、1本の依頼電話が入り指定された場所へ行くと、依頼主は拳銃で撃たれて亡くなっていた。矢能は、犯人にされかねない状況をなんとかしようとするが、思いがけないことが起こる。アウト&アウト (2018) - シネマトゥデイ
感想
エンケンさん、かっこいい。エンケンコメディは皆無。ちょっと演技にクセがあるかな、と思ってしまうところもあるけれど、面白い。最初からいろいろと伏線を張り巡らしていて、あれとあれがつながって、最後に一気にひとまとめで回収していくのは本当にすっきりした。これは気持ちよかった。
原作的には前2作があるようなのですが、それを読んでいなくても主人公がどういうひととなりなのか、すぐに理解できてわかりやすいし、コワモテの向こう側のやさしさも非常に心をうつ。元やくざの大幹部、というところからただ単純な正義ではなく、使えるものは死体でも使う、というように非合法な手段でも躊躇なく使うことで、主人公自身の正義を通す、という男の信念を垣間見た感じがする。
いろいろコメディータッチな部分があるのは、ビーバップか、とも思ったが、あれくらいの緩衝材がないとちょっとしんどい話に落ちすぎるか。きちんと時間軸に沿った丁寧な作りで、見ていて話が飛ぶこともないし、理解しやすい。そして話に引き込まれる。
悪徳警官役の中西学も、最初はクソ演技と思ってみていたが、なんの、あの演技が悪徳のだめ警官っぷりをどんどん増長させていくので相乗効果って恐ろしいと思った。
ひとつ最後まで疑問だったのは、依頼人の安田が姉の話では「3年前にカンボジアで死んだ」と言っていたのだが、じゃあこの殺された安田はいったい誰なのか?これって最後まで見てて誰?がわからなかったのですが、もし答えが出てて見落としてたら教えてほしい。誰かお願いします。
そして、しおりん、めっちゃかわいい。これはすごい。今後要注目の子役。すごい。
あと、いつも言っているようなきがするが、キャッチコピー。
「七歳の少女の相棒は元ヤクザの男。職業、探偵」これって、やっぱり違うとおもう。しおりんがメインで出てこないし、シティーハンターでいうところの「かおり」のポジションでもない。このキャッチコピーで見に行こう、と思ったのは事実だけど、想像したのは、少女の依頼を受けて死に物狂いで守る探偵、みたいな感じか、「レオン」みたいな感じを期待していたけど、ちょっと違う。でもしおりんがかわいかったから許す。