VENOM
主演 トム・ハーディ
公開年 2018年
監督 ルーベン・フライシャー
おススメ ★★★☆☆
あらすじ
ジャーナリストのエディ・ブロック(トム・ハーディ)は、ライフ財団が人体実験を行っており、死者が出ているといううわさを聞きつける。正義感にかられ、真相を突き止めようと調査を始めた彼は被験者と接触したために、地球外生命体のシンビオートに寄生される。ヴェノム (2018) - シネマトゥデイ
感想
『もっとも残虐な悪(ダークヒーロー)が誕生する』
すごいキャッチーなコピーですが、これをどうとらえるか、でこの作品の評価が大きく変わってくると思います。素直に見た感想としては、アクションもすごいですし、面白かったです。
ただし、ヴェノムの心の動きをどう考えるのか。ここが一番のミソだと思うのですが、単純に言ってしまえば見かけや言動こそグロテスクで悪ぶっている感じなのですが、結局ヴェノム=ヒーローなんですよね。宿主も心から悪に染まっている、という人ではないですし、宿主に感化されて「悪」が薄れすぎていると感じました。
ヒーローものの「悪」といえば、バットマンのジョーカーをイメージしてしまうのです。あれぐらいの「狂気」の向こう側に「悪」としての「懲悪」、つまり「悪」の美学を以てして「悪」に足らない存在を消す、くらいの「残虐な悪」をイメージしていたのですが、そのあたりいまいち。「悪」といいつつ、結局「正義のヒーロー」なんじゃん、ってかんじです。こういう部分が、ちょっと消化不良。
アクションはたしかにすごいです。アパートでのライフ財団のヒットマンとの攻防くらいまではついていけたのですが、最後の戦いシーンでは、背景は暗いうえに戦っている二人も黒、スピードが激しすぎて目がついていかない、と初期のトランスフォーマーみたいに何が起こっているのかついていけない状況でした。すごい、だけはわかる感じです。
最近のアクション映画は動きが早くてとにかく激しければOK、みたいな感じがあるので、マトリックスみたいなストップモーションをいれてくれればもう少し目がついていくのに、と思いました。ドラゴンボールの悟空の戦いを間近でみたらこんなかんじなのかな?
エンドロールに出てきた最凶のサイコパスとの展開がどうなるのか、スパイダーマンとの係わりは?など、今後の展開に期待しつつ。