迷走オヤジの独り言

迷走中のおっさんの独り言です

誠意を持って対応する、ということ

職員の単純なミスで、委託を受けた仕事の1ロットが無駄になりかける、という事が起こった。

ミスは、委託を受けたものを納品して、製造ラインに入る前に発覚したので、1ロットの廃棄には至らず、委託品もそのまま製造ラインに入った。

ここで、発注元からご指導を受けるのだが、職員はその指導がたいしたものではない、納品したものもラインに乗ったので、損益は発生していない、と判断して報告しなかった。

ここまでが1ヶ月前の話。

2週間ほど連絡や依頼がなく、しばらく発注が止まっているな、となんかおかしいな?と思っていたが、基本委託連絡は発注元からくるので様子を見ていた。

で、先週この件に対する原因調査と再発防止策の報告書が出ていない、と発注元から厳しい指導が入ってきた。現場では「笑って済ませてくれたのに」と反省の様子もなく、未報告の弁解もグダグダで。

まずは、先方に謝罪の電話を入れると、相当激怒されているようで、途中からもう罵りというか、罵詈雑言を浴びるも、そこまでお怒りになっている事を理解し、ひたすら謝罪。

なんとか報告書作成のための日数2日をもらい、3日後の昼から面会の時間を設けていただいた。

 

まずは職員に対して、状況の確認を徹底して行い、状況の再現を行った。関係者を集めて、原因を追求し、再発防止策を検討した。ここまでやると、職員もようやく事の重大さを理解し始め、真摯にこの問題に向き合うようになった。

また、どんな些細な事でも、報告、連絡、相談の基本ができていない、物事を軽く見すぎている事への話し合いを行った。少しはわかってもらえたのだろうか。

まる1日業務を止めて、この事を行ったのだが、他への影響もあり、後手後手に回ることがどれだけの損失を生むか、痛感することになった。

 

 

翌日は謝罪文から原因調査書、再発防止策提案をまとめあげ、報告書を作成し上司に決裁をもらった。今までの仕事の経験が活きて、ここは指導らしい指導もなく決裁がおりた。

 

さて、ここからが本番である。

 

いかに誠意を持って、発注元に謝罪するか。

相手は感情が爆発するほどお怒りで、どん底からのスタートである。

 

通常、取引先と面会する際は、制服兼用の作業服で対応しているところ、きっちりとスーツを着てネクタイも締め向かった。

面会当初はかなりお怒りの様子が見て取れたので、誠心誠意、謝罪を述べ、原因を調査した結果を報告し、改善策を提示した。また、今後の委託作業についての改善提案をだし、この作業について新たな体制を構築して臨むことをお約束させていただいた。

 

最後まであやまり侍で帰ってきた。職員がひと仕事終わりましたね、なんてのたまうものだから、仕事はこれからが山場なんだ、と指導したり。委託元がどんな反応を示すか戦々恐々と過ごしていました。

 

翌日朝一番に電話がきた。これが、意外に驚くほどすんなり事がすすんだ。しかも、次回委託品の量が増えた。

謝罪文や改善策の提案が、予想以上に手ごたえがあったようで、誠心誠意の対応が功を奏したようである。委託元からも、最初の罵詈雑言の電話の非礼を詫びる連絡があった。

 

何事にもまずは誠心誠意対応する事が基本であり、どんな些細な事でもないがしろにしない姿勢が基本。この事は本当に勉強になったし、自らの姿勢を正す良いきっかけとなった。

 

ただ、今後の委託作業のハードルはかなり高くなった。次の失敗はないと思う。それくらいの提案を出したので、本当に気を引き締めてやらないと、再発させてしまうと次は無いだろうな、と思う。