去る人
春の人事異動の時期なので、来る人、去る人大勢いる。
うちの職場も例外なくその時期である。
異動で遠くに旅立つ人。
今年は、その中に新人の頃から手取り足とり教えた弟子みたいな後輩がいた。最終的には私のコピーとまで言われる存在だったが、10年たって旅立っていった。職域が変わってしまったため、この先二度と同じ職場で働くことはないが、きっと最前線で活躍し続けていくのだろう。さみしさ半分、嬉しさ半分。
退職で去る人。
うちの職場は今危機的なほどのダメ管理者で、今年は驚くほどの退職者がでた。職員のうち5%が退職した。勤続30年のベテランから入社2年目の新人まで。
なぜ管理者を交代させないのか、となるが、後釜に入るのを拒否するばかりで後任がいないそうだ。その辺の事はよくわからないが。
その退職で去る超ベテランさんとご飯を食べに行った。
私が異動してきて10年以上同じ職場で勤務し、色々と世話になった人である。積もる話もたくさんあり、少しだけのつもりが3時間以上話し込んでしまった。それだけでも足りなかったけど。
お互い、今の職場に対する不満というより不安しかないことがわかった。管理者に対する不満は大なり小なりあるけれども、それ以上に不安が大きいのだ。
自分の勤務に対する不安、人間関係が崩壊していく不安、勤務評価に対する不安、生活への影響の不安。不満より不安に押しつぶされそうだから、新たな道を選んだ、と彼は言った。
一度心に落とした不安の影は、どうすれば消すことができるのだろうか。夜も眠れないほどの不安を抱えて、仕事を続けなければならないのだろうか。
心が不調におちいったとき、最初の対処は休息、睡眠、環境調整だと思う。ここに医療が入る場合もある。彼の場合、月収45万の給料が半分になっても転職を決意した。環境を変えた。
夜が怖くなくなったそうだ。
他人の人生の責任がとれないように、自分の人生は他人に任せることができない。どうすればいいのか悩んでも、自分の人生なので自分が決断しなければならない。
世の中は不安だらけ。だけど、生きていくのに支障が出るほどの不安なら、離れることは逃げる事ではない、と思った今日この頃。
とりとめのない話ですいません。