迷走オヤジの独り言

迷走中のおっさんの独り言です

プーと大人になった僕

 

主演   ユアン・マクレガー
公開年   2018年
監督    マーク・フォースター
おススメ ★★★★☆

あらすじ

成長してロンドンで多忙な生活を送るクリストファー・ロビン(ユアン・マクレガー)は、妻子と故郷で過ごすはずだった週末まで仕事でつぶれてしまう。そんなとき、少年時代の親友プーが彼の前に現れ、一緒に森の仲間たちを捜してほしいとロビンに頼む。思い出の“100エーカーの森”を訪ねたロビンは、プーやティガーらとの再会を喜ぶ。

プーと大人になった僕 (2018) - シネマトゥデイ

 

感想

くまのプーさんの後日談、という形になるのか。子どもが成長して大人になる過程で、忘れていたもの、置いてきたものを思い出していく、というディズニーならではのファンタジー映画。本当の悪人、悪意を持って接してくる登場人物が皆無なのも、家族向けの作品としてはベストだと思う。

正直、くまのプーさんの話は、主人公クリストファー・ロビンが幼いころに思い描いた空想の話だと思っていたが、100エーカーの森自体を異世界のように描くことで、空想の世界と現実世界を行き来できる、という設定にしたのは思い切ったな、と思う。プーさん自体もアニメチックではなく実写化に合わせたぬいぐるみ調にしたのも、違和感こそあるけれどもその違和感が子どもの心を表している風景そのままで表現したのだろう。ちょっと怖い感じもするけれど、そこには子どもの心そのままが100エーカーの森なのだと思う。

ロビンが、大人になるにしたがって子どものころに思い描いた世界との決別、という成長物語がいままでのプーさんの世界だったと思う。そこに、大人になって現実にまみれて行き詰った時に、ふと子どもの時の心を思い出すことで、自分の成長と現実を見つめなおす展開は、過去との決別ではなく過去の積み重ねが今の自分であるということを振り返り思い出させてくれる。ロビンが戦争に行った、というのも非常にリアリティのある話だし、出世ではなく、普通に昇進して働いている設定にも現実味がひしひしと。このあたりをきちんと描けているのは、ロビンへの感情移入や理解が非常にできました。

子どもと一緒に見に行ったのですが、見終わった後に、「思っていたプーさんとは違う」と言っていたのが意味深でした。

家族とみるには非常におすすめです。

 

上映中の映画館もあるなか、1か月もしないうちにDVD発売。すごい時代になったもんだと思う。

 

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