資格手当無いんですか?
採用面接を担当していて思うこと。
最近専門職の方々を採用するにあたって、よく「介護福祉士は資格手当があるのに、専門職にないのはどうしてですか」と聞かれる。
うちの法人というより、福祉系は国からの処遇改善手当の関係もあって、介護職には処遇改善手当が当たり、直接介護職員ではない専門職には処遇改善手当が当たらない。
すると、介護職と専門職の給与の逆転が起こることもある。
介護職の資格価値が低いとかそういう意味ではないが、高度なスキルを持つ専門職に対して「基本給が相場は高いでしょ」という事などから処遇改善を渡す事ができない。しかし実際には専門職もそんなに高い給与かと言われたら、他業種に比べて低いのではないかと思う。
うちの法人では、基本給に資格手当相当分も含めて上乗せさせてもらっている。求人票などを見ていると、基本給では他の事業所さんより少し高い。
この、「基本給に上乗せ」という意味は、資格手当で外出しにすると「賞与の基礎額に含まれない」ため、あえて「基本給に上乗せ」することで少しでも賞与を増やして支給しよう、という苦肉の策なのである。
超過勤務手当、いわゆる残業代の基礎額には資格手当も含まれるので、外出しや上乗せなどは関係ないのだが、賞与については基礎額は基本給だけなので、専門職に対して少しでも多く払おうとする対応を提案している。
…しかし。どれだけこの事を説明しても、わかってもらえない。「資格手当がないので辞退します」「資格手当ないなんて専門職を馬鹿にしています」なんて事も言われる。電卓叩いて計算してみると、年収計算でかなり差がでるんですけど、叩こうともしてくれない。「資格手当はプライドです」…意味不明。
あと、病院などの医療系から福祉系の転職される方。給料は確実に下がります。事業母体の報酬、基本点数が違いすぎます。確実に2〜3割下がります。病院パートでは時給1800円、夜勤1回10000円かもしれませんが、福祉で1人にそれだけ出すとなると、うちは潰れます。
うちの求人に応募していただいたことには、本当に感謝です。しかしながら、待遇面で折り合いがつかない、ということはご縁がなかった、ということです。(…と自分を納得させている)
少しでも働きやすい環境を提供し、現実的な額で給与を渡したい。その一心で明日も採用面接に向かいます。