迷走オヤジの独り言

迷走中のおっさんの独り言です

野菊の墓

主演   松田聖子
公開年   1981年
監督    澤井信一郎
おススメ ★★☆☆☆

 

あらすじ

遍路の旅に出た老人の斎藤政夫は、旅の途中で自分の過去を振り返っていた。自分が十五歳のとき、病弱な母きくを看病するため、従姉で十七歳の民子が家に住み込むことに。二人の仲は親密になり、その噂はやがて家の外にまで聞こえるようになっていた。母からあまり会わないようにと言われ、政夫ときくはお互いに恋心を抱いてしまう。やがて二人を中傷する声が聞こえてきたため、きくは政夫を全寮制の中学に入れ、その間に民子の縁談を進めるのだった。そのことを知った政夫は急いで戻るが、すでに民子は花嫁に行った後だった。映画 野菊の墓 - allcinema

 

感想

名画上映会にて鑑賞。主演「松田聖子」というだけで、どれだけアイドル路線を突っ走るのだろうか、と思っていたが、「松田聖子」というオーラはどこへいったのか、ただただそこにはド田舎娘と純朴なイケメンの結ばれない恋、だけが描かれている。ただもう、これに尽きるというか、今の時代が擦れすぎているというのか、現代の青春映画、が行き過ぎているというのか、昔は純情可憐朴訥青春、という路線だったんだよなー、と昔良き時代に浸れる作品。

ただ、ただ、一つ言うなら、「松田聖子」を主演にしているのにあまりにもったいないという感じがしてならない。あまりにウブすぎて、おぼこすぎて、田舎娘すぎて、「華がない」。結ばれない結末はいいとしても、ただただひたすらきれいな情景だけが続く映画、という環境映画、と見てしまいかねない。美麗な風景の中の二人のアングルや、四季を感じさせる描写などは非常に素晴らしいと思う。素晴らしいと思うが、風景描写がひきたちすぎて、それに人物描写が食われてしまっている。

樹木希林の名演技と、丹波哲郎かよ!?という豪華スターの出演シーンはすばらしく、特に樹木希林の演技は見る価値があると言い切れる。本当に素晴らしい。松田聖子というよりも、樹木希林。さすがです。

 

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