トレーニング デイ
主演 デンゼル・ワシントン
イーサン・ホーク
公開年 2001年
監督 アントワーン・フークア
おススメ ★★★☆☆
あらすじ
ロサンゼルス市警に勤務するベテラン麻薬捜査官アロンゾ(デンゼル・ワシントン)に憧れる、正義感に燃える新人警察官ジェイク・ホイト(イーサン・ホーク)は、自分をアロンゾにアピールしようと意気揚々としていた。しかし、アロンゾと行動を共にするジェイクに戦慄の現実が待ちうける……
感想
正義とはなんなのか、という社会の縮図を見ているような感じでした。冒頭のアロンゾにはしばらくの間、うっとおしさと胸糞悪さしか感じない展開でしたが、その合間合間に見せる、何が必要なのかを教えようとするマジな顔が鳥肌もの。胸糞なシーンが少し長いので、余計に胸糞。
実際、何かしらの仕事をしていくうちに、グレーゾーンを踏んでいかないとやってられないってことは多々あります。しかしながら、グレーどころかブラック直球の仕事にホイトが段々とやってらんねー感が溜まっていくのがよくわかります。アロンゾとホイトの対比も面白いところ。
よくあるバディ刑事ものでは、ここからわかり合ってお互い歩み寄りの感動的なフィナーレ、となるのでしょうが、そんなものどこ吹く風。最後は相離反しての決別からのそんな展開かよ!?です。この流れが凄まじいというか、マジかマジか。後輩ぶち切れて大爆発かーでした。
アロンゾのやり方もわからないではないです。結果としては、街の浄化につながってるし、ストリートギャングも何かしら救いを受けているところもあります。ですが、ギャングの1人が言った言葉に全てがあると思いました。
「俺はアロンゾとは握手をしねえ。何故なら奴はいつも俺達を見下している」
街のため「やってやってるんだ」という気持ちを持ってしまった時点で、街から見放されていたのでしょう。
善人のイメージが強いデンゼルワシントンが、ここまでの悪人を演じたのも見所のひとつでした。勧善懲悪、とはいかないので、最後もうーむと考えてしまうところではあります。ふむ。
特別版DVDには、別エンディングが収録されているそうなので、いつか見たいとは思います。
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